認知症高齢者の日常生活自立度判定基準

認知症高齢者の日常生活自立度判定基準では、認知症による生活への影響を分かりやすくするため、7段階で評価します。 

ランクは1~4とMに分かれていて、おおまかにいえば、1がほぼ自立、2が見守りが必要、3が時に介護が必要、4が常に介護が必要、Mが専門医療が必要というイメージです。 

ランクⅠ:ほぼ自立

ランクⅠは、認知症の初期症状だけがある状態です。軽い記憶障害や見当識障害などがありますが、助言などがあれば一人暮らしも可能なレベルです。日常生活にはほとんど支障がありません。

ランクⅡ:見守りが必要

ランクⅡは、日常生活に支障が出始めた状態です。ランクⅡはさらに、外だけで症状が出るⅡaと、家でも症状が出るⅡbに分かれています。外では、道に迷ったり、買い物を忘れたり、交通事故に巻き込まれたりする危険があります。家では、家事や身だしなみの手入れができなくなったり、物を紛失したり、火事を起こしたりする危険があります。時々見守りがあれば一人暮らしは可能ですが、安全対策やサポートが必要です。

ランクⅢ:時に介護が必要

ランクⅢは、徘徊や排せつの失敗など、日常生活への支障が多くなった状態です。ランクⅢもさらに、日中を中心に症状が出るⅢaと、夜間を中心に症状が出るⅢbに分かれています。家族の介護力によっては一人暮らしは困難なレベルです。

ランクⅣ:常に介護が必要

ランクⅣは、ランクⅢの症状が頻繫に見られ、目が離せず常に介護が必要な状態です。言葉や表情の理解ができなくなったり、自分の名前や家族の顔が分からなくなったりします。食事や排せつなどの基本的な生活動作も自分でできなくなります。介護者の負担が大きくなります。施設入所も検討する段階です。

ランクM:専門医療が必要

ランクMは、本人や他人に危害が加わる可能性があり、専門の医療機関への受診が必要な状態です。幻覚や妄想などの精神症状が強くなったり、自殺企図や暴力行為などの危険行為が見られたりします。

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