統合失調症
妄想・幻覚などの「陽性症状」と、意欲低下などの「陰性症状」が見られる精神障害です。発症の原因はよくわかっていませんが、遺伝や環境、本人の性格などが関係していると考えられています。
陽性症状
精神機能が高まった目立つ症状です。発症後から間もない急性期にみられます。
特徴的な症状として
- 妄想
- 幻覚
- 思考の混乱(支離滅裂思考)
などがあります。
陰性症状
精神機能が低下した地味な症状です。治療が進んだ後の慢性期に見られます。
特徴的な症状として
- 意欲低下
- 無為(何もせずぼんやりと過ごす)
- 自発性の低下
などがあります。
統合失調症の人の支援
陽性症状は、薬によってある程度改善されるようになりました。
援助者がかかわることが多いのは陰性症状といえます。その人の自信を取り戻させるような援助とコミュニケーションが重要です。
▼国試番号
35-56 32-90 31-90 27-89
気分障害
うつ病
やる気がなく、無気力で憂うつな状態になる病気。
- 抑うつ抑うつ気分(憂うつな気分)
- 希死念慮(死にたいと思う)
- 意欲の低下
- 便秘
- 睡眠障害
などの症状があります。
気分の落ち込みは朝強く、夕方になると比較的軽減するという特徴をもちます(日内変動)。
否定や励ましは逆効果となるため、寄り添って見守る態度で接します。
躁うつ病(双極性障害)
「うつ状態」と、気分が過剰に高揚する「躁状態」が交互にあらわれる病気です。
「躁状態」では、
- 多弁になる
- 高圧的になる
などの症状がみられ、特に周囲の人への影響が大きいです。
気分が高まっているときは、刺激して症状が悪化しないように気持ちが落ち着くような声かけを行なうようにします。
▼国試番号
33-77 28-34
依存症
特定のモノや行動への強い執着をコントロールできずに、健康や日常生活へ支障をきたす症状。
- 薬
- アルコール
- ギャンブル
- 食事
原因を中止することで、身体に起こる症状を「離脱症状」といいます。アルコール依存症では飲酒を中断したあと、頭痛・不眠などの離脱症状が長期間続くことが多い。
同じような悩みを持つ人達で、体験を共有したりする「セルフヘルプグループ」への参加は回復への支えとなります。
▼国試番号
22-46
▼参考
厚生労働省 ストレスとこころ(https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/index.html)