第35回(令和4年度) 問題6
D介護福祉職は、利用者に対して行っている移乗の介護がうまくできず、技術向上を目的としたOJTを希望している。
次のうち、D介護福祉職に対して行うOJTとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1 専門書の購入を勧める。
- 2 外部研修の受講を提案する。
- 3 先輩職員が移乗の介護に同行して指導する。
- 4 職場外の専門家に相談するように助言する。
- 5 苦手な移乗の介護は控えるように指示する。
OJT
オン・ザ・ジョブトレーニングの頭文字。実際の仕事をしながら指導すること。
OFF-JT(オフジェーティー):職場から離れた場所での研修やeラーニングなど。
それ以外の自主的な学習は、自己研鑽とか自己啓発と呼ばれます。
解説
介護福祉士の倫理綱領には”後継の育成”も含まれています。介護福祉士国家試験を解く上では、”その人に寄り添う”という考え方が必要ですが、それは高齢者に限った話ではなくすべての人に対して必要です。
この問題では、OJTとは何かをわかっていれば解けるのですが、それ以前にその人に寄り添っていない選択肢はバツということを覚えておきましょう。
×1 専門書の購入を勧める。
少し突き放した感じがしますね。別に悪いことではありませんが、自己研鑽にあたり、OJTとは違います。
×2 外部研修の受講を提案する。
外部研修の受講はOFF-JTにあたります。移乗介助では個別の支援が必要なのでOFF-JTは最も適切とは言えませんね。
〇3 先輩職員が移乗の介護に同行して指導する。
実際の仕事のなかで指導しているのでOJTにあたります。すべての人に”寄り添う”という考え方で解きましょう。
×4 職場外の専門家に相談するように助言する。
1と同じく突き放した感じがしますね。自己研鑽にあたり、OJTとは違います。
×5 苦手な移乗の介護は控えるように指示する。
技術向上のを希望している後輩に対して、突き放した選択肢は正答にはなりません。
寄り添う対応が基本なのは高齢者だけではありません。