令和元年度 問題51
膀胱留置(ぼうこうりゅうち)カテーテルを使用している利用者への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 水分摂取を控えてもらう。
2 カテーテルが折れていないことを確認する。
3 採尿バッグは膀胱(ぼうこう)と同じ高さに置く。
4 尿漏れが見られたらカテーテルを抜去する。
5 尿量の確認は看護師に依頼する。停滞
尿道にカテーテル(体内に入れる細い管)を入れたままにすることで尿を採尿バッグに出し続ける方法。膀胱内でバルーンを膨らませてカテーテルをとどめておく。バルーンカテーテルとも呼ばれます。
使用上の注意
- 採尿バッグは膀胱より低く、床につかない位置に固定する
- 尿路感染症に注意する
キーワードは、採尿バッグを膀胱よりも低くすること、挿入・抜去は医療行為であること尿路感染症に注意することです。
正解
2
解説
1 水分摂取を控えてもらう。
→×
カテーテルの留置中は尿路感染症予防のため、水分摂取を促します。
膀胱留置カテーテルの使用に関わらず、医師の指示があるときを除いて、高齢者に水分摂取を控えさせるのはダメです。よって×。
2 カテーテルが折れていないことを確認する。
→〇
カテーテルが折れていると逆流を起こす危険性があります。確認は介護職でもできます。よって〇です。
3 採尿バッグは膀胱(ぼうこう)と同じ高さに置く。
→×
膀胱よりも低い位置に吊り下げるのが基本です。膀胱から出た尿は重力(と水が引っ張り合う性質)によって採尿バッグに貯まる仕組みのため、膀胱より高い位置にあると逆流の危険性があります。
4 尿漏れが見られたらカテーテルを抜去する。
→×
カテーテルの挿入と抜去は医療行為です。介護職では行えません。尿漏れは看護師などの医療職に連絡しましょう。
5 尿量の確認は看護師に依頼する。
→×
尿の量、色、臭いなどの確認は介護職でもできます。異常があった場合は医療職に連絡しましょう。