パーキンソン病

パーキンソンとは

脳の異常により体の動きなどに障害があらわれる病気です。具体的には、中脳の黒質という部分が障害され、神経伝達物質のドーパミンが不足することで症状が起こると考えられています。

指定難病のひとつで、介護保険の特定疾病にも指定されています。高齢になるほど多い病気です。40歳以下で起こる場合、若年性パーキンソン病と呼ばれます。

パーキンソン病の4大症状

(1)安静時振戦、(2)筋固縮、(3)無動・寡動、(4)姿勢反射障害の4大症状が特徴です。

安静時振戦

じっとしている時に手足が震える状態です。最初にあらわれる症状であることが多いです。

筋固縮

筋肉の緊張が続き固くなっている状態です。通常筋肉は収縮と弛緩のサイクルで滑らかに動きますが、筋固縮により動きがぎこちなくなります。他人が動かすとガクガクとした抵抗があることを歯車用固縮といいます。

顔の筋肉も固くなるため、表情にも乏しくなります(仮面用顔貌)。

また、舌の筋肉などの機能が落ちることで誤嚥を起こしやすくなり誤嚥性肺炎のリスクが高くなります

無動・寡動

「寡」は少ないの意味なので、動きがなくなるか、少ししか動かなくなるということです(動作緩慢)。

姿勢反射障害

からだのバランスを反射的に保てなくなる、つまり転びやすくなるということです。

特徴的な歩行障害

すくみ足

歩くときに足が前に出にくい状態です。一度足を引いてから歩きだしてもらうと効果的です。スロープを使うよりも階段の方が意識的に足をあげられるため得意です。

小刻み歩行

その名の通り歩幅が狭くなります。

突進現象

歩行中に急に加速して、自分では制御できなくなってしまう状態です。リズムがとれるように声をかけてあげると効果的です。

その他の症状

自律神経系の障害により、血圧が低くなったり、便秘になったりします。

認知症との合併も少なくありません。

パーキンソン病の重症度分類

パーキンソン病でどのくらいの障害を負っているかを表す分類として、ホーエン・ヤール重症度分類と生活機能障害度があります。

ホーエン・ヤール重症度分類

ステージ0~5までに分かれ、ステージ4以上だと日常生活の介助が必要になります。

生活機能障害度

1~3度の3段階で障害の程度を表す分類です。2度以上で日常生活の介助が必要です。

▼国試番号

34-92 32-95 30-57 30-75 29-20 28-47 27-76 26-73 

▼参考

難病情報センターhttps://www.nanbyou.or.jp/entry/314

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